【EVと電気代】「電気・ガス価格激変緩和対策事業に係る電気料金の特別措置」の継続は?
<更新情報>
23.9.3「電気・ガス価格激変緩和対策事業に係る電気料金の特別措置」の延長が決定されました。以下の記事もご覧ください。
今年も暑い夏を迎えています。
35度を超える日も頻繁にありますね。暑ければ当然エアコンも使用しますので、電気代が気になるところ。
2023年8月の東北電力の電気料金を検討してみます。
燃料調整費は -11.32円
原油・天然ガスの調達価格が低下傾向のため、燃料調整費が低下傾向です。2023年7月が10.02円だったので、さらに1.3円低下したことになります。
2023年の春以降は、規制料金(従量電灯Bなど)の「燃料調整費の上限」に張り付くことがなくなったので、規制料金でも自由料金プランでも燃料調整費は同じです。
「燃料調整費のマイナス」ってどういうこと?
電力各社が規制料金の値上げを国に申請し、許可されたことから、電気料金が上がったというのは記憶に新しいと思います。
電力料金の単価(kWh)について、すごくざっくり言うと、
「2022末〜23年初めの高い電気料金の単価を新単価とし、燃料が安かった時にはマイナスとして差し引く」という方向性になりました。
燃料調整費の上限を超えると、電力会社の持ち出しになるので、調整費コミコミの値段を予め設定しておくということです。
そうすれば、再び原油・天然ガス価格が上がったとしても、調整費の上限まではかなり、余裕があるので、電力会社は自動的に燃料調整費として、あらためて電気料金に価格転嫁できます。
つまり、現状は、高くなったとは言え、2022年後半〜2023年初めほどではないですが、再度そのレベルになる可能性は十分にあります。
電気・ガス価格激変緩和対策事業に係る電気料金の特別措置について
長い正式名称ですが、要するに国からの補助です。そういえば期間が決まっていました。
2023年1月ご使用分から 2023年8月ご使用分まで | 2023年9月ご使用分 | |
低圧 | 7円00銭 | 3円50銭 |
- 2023年8月に使用し、9月に請求される電気料金まで7円/kWhが自動で差し引かれる
- 2023年9月に使用し、10月に請求される電気料金は3.5円/kWhが自動で差し引かれる
- 2023年10月以降は未定
※<2023.9.3追記>2023年10月以降の延長が決定されました。以下の記事をご覧ください。
来月、2023年9月以降は補助が半額になることは決定しています。オール電化の我が家の平均600kWhだと2100円の上昇、1000kWhだと3500円の上昇です。
与党内の議論の内容をみてもあまり情報がないです。ガソリン代の補助も削減傾向で段階的に高くなってきています。電気、ガスも10月以降補助が継続されるかは微妙なところです。
この国からの補助が「燃料調整費のマイナス分」として含まれています。
したがって、9月(10月請求分)は燃料調整費が-11.32円から3.5円ほど上がって、-8円前後になることが予想できます。10月(11月請求分)に補助がなくなるとすると、-4.5円前後になりそうです。
割引が少なくなる、と考えるとわかりやすいですね。
補助がなくなった後のことを少し考えてみます。
<2023.9.3追記>2023年内は電気代の補助が決定したため、以下よりも3.5円/kWh安くなります。
昼間35.6~50.85円/kWh 夜間28.48円/kWh
燃料調整費は(仮定)-4.5円/kWh 再エネ発電賦課金単価1.4円/kWh
昼間:32.5~47.75円/kWh
夜間:25.38円/kWh
安いとされる夜間電力でさえ25.38円
なかなか衝撃的な金額です。冬のオール電化家庭は1000kWh超えは割と普通だと思うので、その時点で2万5千円は確定です。
さらに、昼間の電力、基本料金を考えると、補助がなければ、
この冬も電気代3万円〜が想定されます。
補助が決定したので、おそらく2~2.5万円
オール電化やEVには多難な時代です。でも、2023年8月現在、ガソリン代も200円が見えてきていることを考えると、あらゆる資源価格が高騰しているので、それぞれの置かれている状況で大変さはあるでしょう。
工夫しながら乗り越えていく必要がありそうです。