黒部・宇奈月温泉(富山)のトロッコ電車、見どころを紹介
富山・黒部峡谷に行ってきました。とても素晴らしいところでした。
EVユーザー向けの情報も記載しています。
黒部峡谷って?
黒部峡谷(くろべきょうこく)とは、富山県黒部市を流れる黒部川の中流、上流のV字谷です。
人を寄せ付けない断崖絶壁が広がる、大規模な峡谷で、日本の秘境百選にも選ばれています。
景勝地であるとともに、この厳しい自然に挑んだ先人達の努力の偉大さが見ものです。
黒部・宇奈月温泉観光で見るべきところ
黒部峡谷トロッコ電車
黒部に来たら、トロッコ電車は外せません。
トロッコ電車の概要
公式ホームページはこちら
黒部峡谷は元々は、人を寄せ付けない秘境でしたが、明治以降に多くの登山家によって、探索が行われました。
その後、高岡出身の高峰譲吉博士が東洋アルミナム株式会社を設立、アルミニウムの精錬のための大量の電力を賄うため、第二次大戦前から、水力発電の開発が行われていました。
最初は、工事資材の運搬のために設置されたトロッコでしたが、地元の人の便宜のため、また観光目的の人の乗車が段階的に認められ、昭和28年11月5日、関西電力が地方鉄道法の許可を取得して「黒部鉄道」として営業を開始したものです。
宇奈月駅の2階は資料館になっており、黒部峡谷の開発に尽力された方々の記録が展示されています。
運行区間と停車駅
- 宇奈月(うなづき)
- 黒薙(くろなぎ)
- 笹平(ささだいら)
【関西電力専用駅で、一般客は降車不可。折り返し運転のため停車】 - 鐘釣(かねつり)
- 欅平(けやきだいら)
例年、オープンして数週間程度〜1ヶ月程度、一部区間運行」です。
「一部区間運行」には2段階あり、
<第一段階>オープン後間もなく
【宇奈月⇔笹平】で折返し運行
笹平駅でトイレ休憩可。20分後に復路出発
<第二段階>その後数週間程度:【宇奈月⇔鐘釣】
<第三段階>「宇奈月⇔欅平」までの全区間運行
詳しくは黒部峡谷トロッコ電車公式Twitterや公式サイトで確認しましょう。
黒部峡谷トロッコ電車の運賃
車両は、「快適さ」に応じて料金が2段階
外の空気に触れたい人→「乗車券」のみ
寒いのが苦手な人→「乗車券」+「リラックス車両券(530円)」
6月の中旬ですが、「トンネル内は寒いです。」
梅雨〜初夏でも、長袖のシャツの準備をしておいた方がいいです。
下車後は普通に暑いこともあるので、調整できる服装がベター。
↑普通の客車
ほとんどの乗客の方はこちらでした。雰囲気が十二分に味わえます。
「リラックス車両」ドア、窓付きで快適です。暖房も入るので、11月など寒い時はいいかも。
どこまでの切符を買うかが悩みどころ
全体図を確認してどこまで行くか考えます。
- 宇奈月温泉から黒部ダムには(普通の観光気分では)行けない。熟練した登山技術と装備が必要。
- トロッコ電車で乗り放題乗車券はないので、「黒薙駅」、「鐘釣駅」、「欅平駅」のどこの周辺を散策するかを事前に決める、もしくは、途中下車ごとに乗車券を購入する。
- 欅平まで行くのにトロッコ片道で80分かかる。欅平に行くには最低半日は確保。
我が家は「欅平」までトロッコを乗車し、徒歩で「人喰岩」の少し先まで散策し、「河原展望台」の足湯に入って帰ってきました。
これで大体、半日くらいでした。
何度も訪問している方は別として、多くの方は「どこまで切符を買うか」で迷うと思います。
欅平まで大人で往復4,000円しますので、少し考えます。
小さいお子さん連れなど、長時間の乗車がキツイ場合には、黒薙など短めの乗車の方がいいでしょう。
黒薙まで片道25分、往復1.5時間で帰ってこられます。
観光スポットが一番多いのは「欅平」周辺で、半分以上の方はここまで乗車していました。
感想としては、途中の名所はある程度、乗車中に見られるので、欅平まで行ったのは正解だったかなと思います。
うなづき湖:綺麗なエメラルドグリーンの湖が広がります。橋とのコントラストが綺麗
新柳河原発電所:お城みたいな外観が特徴
水路橋:発電用の水を送る水路橋。最も険しい谷にかかる後曳橋(あとびきばし)をトロッコが渡る時に見えます。
黒部万年雪:隣の百貫山に降った雪が落ちて堆積。夏でも溶けない雪として残っています。ちょっと見えづらい。鐘釣で下車して「黒部万年雪展望台」から見ると良く見えるようです。
欅平駅を下車後の散策はグループによりまちまちですが、「人喰岩」周辺で折り返して帰る方々が多いようでした。
祖母谷温泉までは徒歩で1時間。落石などもあるようなので、ヘルメットが必須(途中で貸し出しあり)です。
6月下旬にならないと行けないようなので、時期を改めて行ってみたいです。
「黒部ルート」が2024年に一般開放予定
トピックスとしては、「工事用輸送路」があるのですが、ここの見学会が抽選で参加できます。
片道のみの参加。つまり、宇奈月温泉からトロッコに乗車して、「立山黒部アルペンルート」まで接続し、帰路に着くという流れです。
そして、この「見学会」が2024年に「黒部宇奈月キャニオンルート」として、旅行商品となるようです。
宇奈月駅周辺でトロッコの様子を見るのも楽しい
鉄ちゃんは間違いなく楽しいでしょう。
トロッコの客車を連結したり、外したり、忙しそうに整備している様子が見られます。
乗り物好きな小さいお子さんも喜ぶと思います。
街中にトロッコをモチーフにしたオブジェなどもあり、可愛らしいです
黒部川電気記念館
関西電力のオフィシャル施設。
入り口前にレトロな機関車があります
トロッコ電車のシミュレーター的な映像をみたり、戦前のトンネル掘りの映像などを見ることができます。
我が家はトロッコ乗車後に見学しましたが、トロッコ乗車前に予習で見ておけばよかったなと思いました。
宇奈月温泉
トロッコと双璧をなす観光資源。
宿で泊まってのんびり湯に浸かるのもいいですが、宇奈月の温泉街に5箇所 足湯があります。タオルを持って行きましょう。
駅に温泉の噴水があるのもユニーク。
EVユーザー向け情報
今回のトリップデータ
- 新潟駅周辺からスタート【バッテリー残100%】
- 「新潟西IC」より北陸自動車道
- 北陸道「米山IC」で退出
- 「糸魚川ジオパーク」を見学
- 親不知ピアパークで急速充電【45%→90%】
- 「黒部・宇奈月温泉やまのは」で宿泊。普通充電【90→100%】
- 北陸自動車道「黒部IC」→「新潟西IC」 新潟駅周辺着【バッテリー残44%】
走行距離:457.4km 電費:7.7km/kWh
エアコン使用:ほぼなし
近隣の充電器情報
普通充電器が旅館に設置されているものの、どこの充電器もほとんど使われていない印象です。「EV Smart」さんでも口コミがほとんど上がってきません。
黒部市は公共施設に設置してある急速充電器が無料で、黒部ICに向かう途中に「道の駅うなづき」もあるので旅館で充電する宿泊客は少ないのかもしれません。
普通充電器
普通充電器が設置されている旅館の概要です。
- 宇奈月温泉 延楽 :「TOYOTA Wallet」
- 宇奈月温泉 延対寺荘:「TeslaWC」、「200V普通」
- 黒部・宇奈月温泉やまのは:「WeCharge」5台 ※ケーブル持参
- 湯快リゾート 宇奈月グランドホテル:「TOYOTA Wallet」
あまり使われていないのか、グランドホテルさんは今後撤去予定、延対寺荘さんも使えなかったという情報もあり、はっきりしないです。
私が宿泊した「やまのは」さんはケーブル持参が必要ですが、「WeCharge」で使用できました。充電したい方は、必ずケーブルを持参しましょう。
「TOYOTA Wallet」も充電器の認証としてはマイナーなので、事前に確認をお勧めします。
急速充電器
市内に急速充電は多数あるものの、宇奈月温泉から20km弱離れています。バッテリーが厳しい方は、宿での普通充電、「道の駅うなづき」を検討しましょう。
道の駅うなづき
所在地:富山県黒部市宇奈月町下立687 (宇奈月温泉から約7km)
【無料】24時間充電可能。認証なし。日産の旧型レバー式充電器
高速の黒部ICまでの間にあり、アクセスがいいです。
地鉄新黒部駅広場
富山県黒部市若栗2809 (宇奈月温泉から約13km)
【無料】24時間充電可能。認証なし。50kW
道の駅「KOKOくろべ」
所在地:富山県黒部市堀切925-1 (宇奈月温泉から約19km)
【無料】24時間充電可能。認証なし。100kWの大出力(1台時)。日本海側にあるので黒部ICからは6kmほど離れる
黒部市総合体育館 (総合体育センター)
富山県黒部市堀切1142 (宇奈月温泉から約20km)
【無料】24時間充電可能。認証なし。こちらも日本海側
黒部市役所
富山県黒部市三日市1301 (宇奈月温泉から約17km)
【無料】24時間充電可能。認証なし。こちらも日本海側