【EV試乗】BYD ATTO3 | 日本初導入の中国EVの実力をレビュー!
BYDが日本市場が力を入れています。もうすぐDOLPHINが発売されるところですが、比較のためにATTO3に試乗してきました。
普段2019年式リーフe+に乗っているため、リーフe+を基準に色々な点をレビューします
BYD ATTO3の外観
車両のサイズ
- 全長:4,455mm
- 全高:1,615mm (機械式駐車場に注意)
- 全幅:1,875mm (機械式駐車場に注意)
SUVタイプで、かなりでかいです。全長はインプレッサなどのハッチバックサイズ。
全高はノア、セレナなどのミニバンやランドクルーザーが1,870~1880mm程度なので、それよりは低いものの、機械式駐車(多くは全高~1,550mmまで)には入らない。
さらに、全幅が1,875mmというのは、現行(80型)ハリアーよりも大きいです。
機械式駐車場において、全高だけでなく、全幅も引っかかる可能性があります。よく使う機械式駐車場などがあれば確認が必要です。
また、マンション駐車場の規約などで1,850mmまでと設定している場合があるのでこちらも注意。
ボディ・塗装の質感
今回見たのが「パルクールレッド」でオプションカラーで+6.6万円。
ボディの艶感などは良好です。耐久性は未知数。幅広なので、近づくと大きく感じます。
NFCリーダー
スマホや、カードキーを登録してロック、ロック解除ができるようです。
EV充電ポート
EVにとって重要な充電ポートの位置は、運転席ドアすぐ前にあります。ガソリン車の給油口のように車内からのレバー操作は必要なく、押し込むことで開閉します。
蓋ははめ込み式なので、紛失防止のケーブルが付いています。これは日産のEV充電ポートの方が作りはいいです。
なお、充電ケーブルが標準で付属します。日産は充電ケーブルがオプションなので、アドバンテージですね。
タイヤ・アルミホイール
18インチのアルミホイール・タイヤセット。アルミの仕上げは良好。
タイヤはContinental Eco Contact 6。
コンチネンタルは国内の量販店で見かけないので、知名度は低いですが、ドイツのタイヤメーカーです。ヨーロッパ車では採用例が多いきちんとしたブランドです。
欧州タイヤラベリングの「燃費」と「ウェットグリップ性能」で最高評価A/Aを獲得。
コンチネンタル EcoContact™ 6 紹介ページより
EV、ハイブリッド車用のエコタイヤです。EVは駆動音がほぼないため、ロードノイズが気になりがちなのですが、期待を裏切られるほど静かでした。耐摩耗性も高く、タイヤへの負担が大きいEVにとってメリットは大きいです。
サイズは235/50/R18。大きいので、スタッドレスタイヤは高額でしょう。寒冷地の方は痛い出費になりそうです。
BYD ATTO3のインテリア
インテリアのテーマは「フィットネスジムのようなデザイン」とエンターテイメント性にあふれる「音楽で気分を盛り上げる空間」
順番に確認してみましょう
室内空間の広さ
全幅が1,875mmとビッグサイズなので、室内の空間はかなり余裕があります。
家族4人で試乗しましたが、誰もが、「広ーい」のコメント。大人が後部座席に座った時の足元の余裕も十分。
5人乗車でも不満は少ないでしょう。
デザイン・質感
中国製の自動車は初めて乗りました。日本車とも、ヨーロッパ車とも異なるデザイン志向。
シート
ゲーミングチェアをイメージした、ヘッドレスト一体型のパワーシート
クッションの厚さは十分あり、すぐにわかるような違和感はありません。上質さはありませんが、腰が痛くなるような粗悪さもありません。
前後、上下いずれもパワーシート。好きな人は好きな機能でしょう。
アームレスト
トレッドミルに着想を得た、力強いデザインのセンターアームレスト
ここはちょっと合皮っぽいです。
エアコン吹き出し口
ダンベルをイメージしたデザイン
目立つ位置にあります。風向きの調整はしやすいですが、ちょっと好みの分かれるデザインです。
吹き出し口の下にスマホの非接触充電ゾーンがあります(qi)。
iPhone13を置いてみましたが、充電モードに入りました。
グリップドアハンドル
ギターから着想を得たドアトリム
弦を引っ張ると音が出ます。ちょっとした遊び心ですね。
アンビエントライト
演奏される音楽のリズムに合わせて光が律動する
ゲーミングPCなどでよく使われる演出ですね。スピーカーの周りが色が変わります。ドアハンドルは丸ノブのように回すタイプで斬新です。
パノラマルーフ
全グレードで標準でパノラマルーフが付いています。
こちらは、いわゆる「サンルーフ」で窓の開閉ができるもので、換気することもできます。
窓を開閉せず、ガラスルーフとしての使用ももちろんできます。
トランク
オートリアゲートを標準装備。日本車だとグレードによって分けそうな装備も丸ごと付いています。
SUVのため、トランクまでの高さはあるものの、トランク部分が深くないので、出し入れは楽です。
座席を倒すと、長尺物もそれなりに積めそうです。
BYDのロゴ入りの袋には充電ケーブルが入っています。
運転してみた
詳しくは冒頭の動画をご覧ください。
航続距離
バッテリーが空になるまで走行したわけではないので、推測ですが、WTLC470kmのカタログ値の7割程度、300~340km程度は問題なく走ると思います。
走行中のバッテリー表記では、残量54%で247kmでした。
静音性
EVなので、動作音がしないのは、リーフなど他のEVと同じです。
静かな分、道路を転がるタイヤの音(ロードノイズ)が気になりやすいですが、ATTO3はタイヤ、遮音性能のおかげかロードノイズは気になりません。
しかし、「クィーン」という音が車内に響くのが気になります。
これは、ハイブリッド車や、EVなど静かな車に装着される、車両接近通報装置の音でした。
2種類の音から選べるます。動画に入っているのは高めの音。もう1つは少し低めの音でした。
個人的には低い音の方が、多少気になりにくい印象です。
加速・減速関係
これもEVに慣れた身にとってはさほど違和感のない走り。大きい車体ですが、リーフ同様加速性能は十分で、バイパスの合流も楽です。
リーフとの違いで大きな点は、e-ペダルのようなワンペダル操作ができず、しっかりブレーキを踏む必要があります。
回生ブレーキも弱めなので、ガソリン車のようなアクセルワークになります。
なお、クリープ現象はありません。
パーキング関係
バックモニターがびっくりの3画面です。
バックモニター、サイドモニター(サイドミラー下)、アラウンドビューの3画面です。
フロントからの360°表示などあまり使わないような角度からの表示もできます。あまり使わないと思いますが、こんなこともできるんだ、とちょっと驚きました。
一方で、障害物に接近すると警告音が出るクリアランスソナー(コーナーセンサー)は装備されていますが、車庫入れで全く鳴りませんでした。
国産車の感覚では、鳴っても良さそうな位置でもなっていないので、これも乗り始めたら確認した方がいい点でしょう。
BYD ATTO3のまとめ
- 440万円〜という価格ながら、十分なバッテリー容量、走行距離を実現
- 回生ブレーキは弱め。ワンペダル操作は不可能。
- 価格の割に装備が充実
- 室内のデザインは好みが分かれる。
- 室内は広く、シートもきちんとしていて快適。
- 「車両接近通報装置」の音がかなり大きいのが気になる
今回お世話になったお店
BYD AUTO 新潟 開業準備室
- 住所:新潟県新潟市中央区紫竹山1-6-52(車検のコバックさん隣)
- 電話番号:025-282-5533
- E-mail:info@byd-niigata.com
- 営業時間:10:00 ~ 18:00
- 定休日:水曜
- 販売店WEBサイト:byd-niig