EVのメンテナンス
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EVのタイヤは寿命が短い?14万km走って分かった2つのポイント

nobux969
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<最終更新日2024年8月26日>

EVでもガソリン車でも必要なタイヤ。安全性に関わる重要な部品の一つですが、車好きの人以外あまり気にしないところかもしれません。

EVのタイヤ事情について説明します。

EVとガソリン車ってタイヤは違うの?

→基本的には同じものが使われています。

新車装着タイヤはガソリン車と共通が多い

e-NV200、リーフでは新車装着タイヤは一般的なガソリン車と同じタイヤでした。

2023年に日本導入されたBYDのDOLPHINはLEAFと全く同じタイヤです。

EV新車装着タイヤの例


Efficient GripはEP150に比べると採用例は少ないです。
トヨタではそれなりに採用例があり、アルファード、オーリスなどがあります。

Continental Eco Contact 6は欧州車で採用例があり、メルセデス・ベンツ Cクラスに採用されています。
いずれも硬めで、摩耗には強い感じのタイヤです。

REGNOに履き替えて分かった衝撃の事実

EVはタイヤの摩耗がはやい

e-NV200のEfficient Gripがうるさいタイヤだな、と思ってブリヂストンの高級タイヤREGNOに交換したことがあります。

結構静かになって満足していたのですが、おろし金をかけているかのように摩耗していきます。

FFなので、前輪が顕著。

新潟在住なので、ノーマルタイヤの期間は7ヶ月ほど。月に2000km程度の走行なので、年間14000km。

2シーズンだけの使用だったので、25000km〜28000kmくらいでしょうか。かなり限界まで使っての数字です。

背が高い商用車ということもあると思いますが、高級タイヤがあっという間にツルツルになってしまった印象です。
特に偏摩耗がひどいです。アウトサイド側がかなりのスピードで減っていきます。

体感で寿命は3〜4割程度短い

e-NV200だけの現象かと思ったのですが、リーフに乗り換えても摩耗が早い点はあまり変わりません。
リーフの新車装着のEP150はREGNOより長持しましたが、30000~40000キロで限界でしょう。

あくまで私の主観ですが、耐摩耗性があまり高くないタイヤを使った場合、ガソリン車より3割くらい交換時期が早く来る印象です。

EVはタイヤへの負荷が大きいらしい

「EVはタイヤの減りが早い」ということを体感し、色々調べたことがあります。

タイヤメーカーなどの資料を読み込んでわかったことです。

EVがタイヤに与える影響について解説します。

(影響1)アクセル、ブレーキ時のタイヤへの負荷が大

EVの魅力の一つとして、静止状態からの強力な加速があります。
ガソリン車では出せない加速感で、ミニ四駆のようにすぐに最高速度になります。

また、ハイブリッド車でも使われる回生ブレーキが強力です。
eアクセルのついたリーフの場合、ブレーキをほぼ踏むことがありません。

ただし、これは、タイヤにとっては、ガソリン車で急加速、急減速するのに近い状況と考えられます。

コンチネンタルのサイトにタイヤの寿命に与える要因の詳しい記載があります。

エンジン車だと、急加速などはエンジンが大きな音をたてるので、ドライバーも注意して予防すると思います。

一方、EVだとスムーズに、あっという間に加速、減速してしまうのがタイヤに大きな負荷を与えていると思います。


タイヤが減るのはEVが悪い、というのは簡単です。

ただ、私はEVの特性として、気づかずにタイヤに負荷をかけてしまいやすいという特徴がある、と理解しています。

良くも悪くも静か過ぎて、車と対話するサインが少ないのです。快適なんですけどね。


強力な回生ブレーキも、現状ではバッテリー容量が限られているので、できる限り走行距離を伸ばすための制御なんだと思います。

今後、バッテリーの容量がさらに大きくなり、燃費(電費)性能も向上してくれば、走行距離に余裕が出ると思います。

そうすれば、今よりも緩やかな制御の車も出てくるのではないでしょうか。


それまでは、ドライバーの理解と工夫が必要と理解しています。

<2023.10.21追記>BYDのDOLPHIN、ATTO3を試乗して回生ブレーキがリーフよりも遥かに弱いことがわかりました。回生ブレーキが弱いにも関わらず電費はリーフよりも良好です。

DOLPHINの試乗記事はこちら
BYD DOLPHIN|価格・補助金や装備・後続距離・試乗記録など解説
BYD DOLPHIN|価格・補助金や装備・後続距離・試乗記録など解説

これは、モーターやバッテリー、制御アルゴリズムの向上によるものでしょう(リーフは設計が古い)。

強い回生ブレーキは、電気の回収量も増えますが、同乗者にとっては、前後のGがかかるので、車酔いの原因になります。

ATTO3の試乗記事はこちら
【EV試乗】BYD ATTO3 | 日本初導入の中国EVの実力をレビュー!
【EV試乗】BYD ATTO3 | 日本初導入の中国EVの実力をレビュー!

(影響2)同じ大きさの車でも車重が数百kg重い

これはリチウムイオンバッテリーを大量に搭載しているためです。

リーフとほぼ同じサイズのコンパクトハッチバックとして、オーリスがあります。

2つの車の重量を比べるとよくわかります。

日産 リーフの車重 
1,490-1,520kg(リーフ)
1,670-1,680kg(リーフe+)

トヨタ オーリスの車重 
1270kg(RS)

車自体の見かけは同程度の大きさなのに、数百kg重いです。
e+と比べると400kg以上の差です。

大人5人分以上の重量差です。

これもタイヤの負荷が大きい要因でしょう。

EV特有の摩耗対策にEV専用タイヤは有効

EVがタイヤの負荷が大きいのはわかりました。

でもタイヤメーカーも何もしていないわけではありません。

ちゃんとEVの特性に合うタイヤを発売されています。

ブリヂストン ECOPIA EV-01

ブリヂストン ECOPIA EV-01 は最初に発売されたEV専用タイヤです。

タイヤラベリング
転がり抵抗 AA〜A
ウェットグリップ c


私は2019年からe-NV200に 2年ほど履きました。

REGNOからの履き替えだったので、うるさくなるかな?と思いましたが、さほどノイズは大きくならず、しかもREGNOよりも摩耗は少なかったです。


燃費(電費)については、ある程度、車体のバッテリー劣化も出てきた頃だったので、履き替えで走行距離が伸びた!と体感はできませんでした。

ECOPIAシリーズの中でもやや値段が高いのがネック。

ECOPIA EV-01のタイヤ費用

リーフ 4本交換の場合、タイヤ本体と工賃を合わせて

  • 16インチ:11万円~ (Xグレード、e+ Xグレード)
  • 17インチ:15万円~ (Gグレード、e+ Gグレード)

程度はかかると思います。

e-NV200の15インチタイヤを2019年に交換した時には、4本で9万円ほどでした。その後の物価高などで一気に高騰したようです。

ミシュラン PILOT SPORT EV

2021年8月に発売された新しいタイヤ。

最も小さいサイズで19インチ。

235/55R19 というサイズ。アリアはこのサイズですね。

22インチまでラインナップで、テスラなどプレミアムスポーツEV向けでしょうか。

タイヤラベリング
転がり抵抗 AA
ウェットグリップ b

EVのタイヤ摩耗が早いのは事実。2つの対策

ポイント1:EVはタイヤへの負荷が高いと知り、エコ運転。

この認識があるかないかでは運転の仕方が変わってくると思います。

クイックに気持ちよく加速できてしましますが、ゆっくりアクセルは、ガソリン車だけでなくEVでも重要です。

ちなみに、急加速はタイヤだけでなく、バッテリーへの負荷も大きいので、バッテリーの寿命にも悪影響です。

バッテリーにも、タイヤにも優しい運転を心がけましょう。


ポイント2:EV専用タイヤを使う

専用設計だけあって、燃費(電費)、耐摩耗性、低ノイズいずれの性能もバランスが取れています。

少し高いですが、使う価値はあると思います。

数年前まで、エコピアEV-01くらいしか選択肢がありませんでしたが、他社も発売してきて選べるようになっています。

リーフe+のタイヤ交換報告

私の乗っている日産リーフe+(2019年モデル)ですが、ついにノーマルタイヤの交換時期となりましたので報告です。

どれぐらい走ったか

  • グレードはX。タイヤはBRIDGESTONEのECOPIA EP150 205/55/R16 91V
  • 1年のうち半分(11月〜5月)はスタッドレスタイヤ
  • 24,000kmの中古車を2021年に購入
  • 年間走行距離は2〜2.5万km
  • 交換時のオドメーターは106,000km

使用状況は上記の通り。

スキー場に頻繁に行き来するため、冬場の走行のほうが多いです。

また、スタッドレスタイヤを1セット履き潰しているため、10,6000kmのうち6割程度はスタッドレスタイヤでの走行と思います。

したがって、ノーマルタイヤの走行距離はおよそ4万kmほどです。

交換時期はとっくに来ていたものの、金欠のため粘っておりました。

しかし、雨の日のグリップが明らかに落ちている感覚がありこの度交換となりました。

そう考えると、耐摩耗性の高いタイヤを使っても、3〜4万kmが交換時期でしょう。安心を重視したい方は3万kmがベター。

ECOPIA EV-01の見積もり

2024年8月にとった見積もりです。

物価高で2-3割くらい高くなりました。

  • ECOPIA NH200:105,000円(工賃込み)
  • ECOPIA EV-01:125,000円(工賃込み)

REGNOはモデルチェンジで耐摩耗性は上がっているようですが、やはり、EVにはEV専用タイヤがベストと考え、EV-01にしました。

16インチでこの値段なので、アリアなど19インチだと20万円を超えてきそうです。

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lasit
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雪国EVアンバサダー
スノーボード、キャンプを愛する新潟人。移住10年目。 EVのある雪国のアクティブなライフスタイルをお伝えします。
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