BYD SEAL AWD|EVユーザーが試乗レビュー。価格、補助金、スペックもまとめ
BYDが2024年6月25日に日本で発売したSEALのまとめです。
ATTO3、DOLPHINに続き、日本導入3車種目ですが、完成度は非常に高くなっています。
目次
- BYD SEALの新着情報
- 試乗の感想
- 外観
- 内装
- SEALのスペック
- SEALの装備
- 装備一覧
- 欲しい装備は、ほぼ網羅
- 価格・補助金
- 他車との比較
- BYD SEALのデメリット
- 今回お世話になったお店
BYD SEALの新着情報
先着1000台限定導入記念キャンペーン
RWDモデル、AWDモデルいずれでも先着1000台まで33万円割引
RWDモデルは495万円、AWDモデルは572万円になります。
#答えは試乗で X投稿キャンペーン 【終了】
#答えは試乗で X投稿キャンペーンの詳細
■賞品・当選者数
BYD SEALオリジナル QUOカード(2000円分):25名様■応募期間
2024年7月29日(月)11:00~2024年10月31日(木)23:59■応募方法
(1)応募期間中に、上記対象のディーラーにて所定の手続きを経て、BYD SEALに試乗
(2)試乗後、指定アカウント(@byd_japan)をフォロー+試乗した感想と併せて「BYD SEAL」の写真+指定ハッシュタグ #答えは試乗で を付けてX(旧Twitter)に投稿することで応募完了。
私ももちろん投稿しました。
指定アカウント(@byd_japan)のフォローも忘れないようにしましょう。
#SEAL の感想
— 雪国EVアクティブライフ (@lasit_niigata) October 18, 2024
1)安心感のある走り。AWDの安心感は素晴らしい。
2)走行距離は文句なし。春から秋までなら400km程度は軽く走れる印象
3)BYDの欠点の警告音がかなり静かになり、パニックになることはほぼない。
4)電子機器類が多機能なので、使いこなしに慣れが必要
5)加速はパワフル#答えは試乗で pic.twitter.com/PgEWWnecOT
2024年11月12日に当選連絡。
BYD SEAL | 試乗の感想
- 街中はもちろん、高速道路でもどっしりしていて、安心感のある走り。2WDが多いEVだが、やはりAWDの安心感は素晴らしい。
- 走行距離は文句なし。春から秋までなら400km程度は軽く走れる印象。真冬でも300kmはクリアできそう。
- 加速は素晴らしく、高速の合流では余裕のダッシュが楽しめる。
- EVならではの静音性に加えて、ペアガラスなどインテリアにもコストをかけているので、遮音性が高く、乗り心地に安っぽさがない。
- ATTO3、DOLPHINの最大の欠点であった、警告音類がかなり大人しくなった。謎の警告音が鳴り続けてパニックになることはほぼない。
- スタートボタン、ハザードなどスイッチ類がシフトノブ周辺にあるので、やや違和感あり。
- 日本語の音声認識はまだ発展途上。慣れればエアコン、オーディオくらいは音声アシスタントで操作できそう。
BYD SEAL | 外観
外観はATTO3、DOLPHINに比べてかなり垢抜けていて、スポーティな印象です。
カテゴリはスポーツセダン。
いい意味で、中国製の車とは分かりません。幅広で堂々としたスタイリング。フロントの4本のデイタイムライトが特徴的。
ちなみに、BYDのチーフデザイナーは、アルファロメオ、セアト、アウディのデザインを指揮した、 ヴォルフガング・ヨーゼフ・エッガー氏です。
2017年に就任し、BYDのデザインブラッシュアップに大いに貢献しました。
- Artic Blue
- Atlantis Gray
- Aurora White
- Cosmos Black
- Shark Gray
グレーが2色ありますが、Atlantis Grayは青っぽいグレー。Shark Grayは明るめのグレー(シルバーではない)感じです。
ホワイトもいい感じの色合いです。
タイヤは19インチでContinental Eco Contact 6。
タイヤサイズは235/45/R19V XL
穴あきの大型ブレーキディスクがスポーティーな雰囲気を醸し出しています。
アルミホイールの造形も高品質。雪国在住としては、タイヤコストがかかるので、19インチの大型タイヤはきつい。
スタッドレスタイヤは19インチだと20万円を超えてくると思われます。アルミホイールセットで25~30万円でしょうか。
リアのスタイルは横一直線のLEDライトが印象的。最近だとポルシェをはじめヨーロッパ車ではこのような水平なテールライトスタイルが採用されていますね。
ウイングやスポイラーはないですが、下部にはディフューザーも装備していて安定性に貢献しているようです。
ボンネット内部は収納スペースなどはなく、ほぼウォッシャー液を入れるくらいしかやることがなさそうです。
BYD SEAL | 内装
内装は総じてアッパーミドルセダンの内装。
ATTO3はトレーニングジム+ディスコという異色のイメージで運転席のサイドポケットがギターをイメージしてあったりとやや「やりすぎ感」がありました。
もうちょっと控えめ、無難な感じにしないと日本の「保守的な層」はは響かないだろうな、と思っていました。
SEALはちゃんと「無難な感じ」に近づけてあります。
若干、レザーシートのダイヤ模様は好みが分かれるかなという気がしますが、全体的に安っぽい感じはなく、充分に所有感を感じられると思います。
パノラマルーフ
パノラマルーフは開放感がありますが、シェードはなく、オプションでも設定がないため完全に覆うことはできません。開放的なのが苦手な方は注意しましょう。
オプションでIRカットフィルムがありますが、121,000円と高額です。
車内快適装備
車内の快適装備も充実しています。
フロントシートについては、シートヒーターに加えて、シートベンチレーション(クーラー)も装備。夏場の蒸れをかなり軽減してくれます。
エアコンもフロントは左右独立。座席ごとに強弱を設定できます。
スマホ全盛の現在においては、各座席で充電できることは大きなメリット。フロントシートではQiでの非接触充電もできます。
中国ではGoogleがサービスを提供しなくなって久しいですが、Android Auto、Apple CarPlayにはきちんと対応。
BYD SEALのスペック
SEALにはRWD(後輪駆動)車とAWD(四輪駆動)車の2グレードが設定されています。
グレード | BYD SEAL(RWD) | BYD SEAL (AWD) | |
---|---|---|---|
寸法 | 全⾧(mm) | 4,800 | |
全幅 | 1,875 | ||
全高 | 1,460 | ||
ホイールベース | 2,920 | ||
⾞両重量(kg) | 2,100 | 2,210 | |
乗車定員(名) | 5 | ||
最小回転半径(m) | 5.9 | ||
満充電走行距離(km) | 640 | 575 | |
電力量消費率 | WLTCモード Wh/km | 148 | 165 |
電費 | 6.76km/kWh | 6.06km/kWh | |
0~100km/hの加速時間(秒) | 5.9 | 3.8 | |
モーター | 定格出力(kW) | 70 | 145 |
フロントモータータイプ | − | かご形三相誘導モーター | |
フロントモーター最高出力 kW(PS) | − | 160(217) | |
フロントモーター最大トルク N・m | − | 310 | |
リアモータータイプ | 永久磁石同期モーター | ||
リアモーター最高出力 kW(PS) | 230(312) | ||
リアモーター最大トルク N・m | 360 | ||
走行用 バッテリー | 種類 | リン酸鉄リチウムイオンバッテリー | |
総電力量(kWh) | 82.56 | ||
CHAdeMO受け入れ能力 | 105kW | ||
足回り・ブレーキ | フロントサスペンション | ダブルウィッシュボーン式サスペンション | |
リアサスペンション | マルチリンク式サスペンション | ||
フロントディスク | ベントディスク/ドリルドディスク | ||
リアディスク | ベントディスク | ||
タイヤサイズ | 235/45 R19 |
サイズとしては、テスラ モデル3と同クラスですが、車両重量はモデル3パフォーマンス(82kWh)よりも200~300kgほど重く、2トンを超えています。
カタログ電費を計算すると、RWDで6.7km/kWh、AWDで6.06km/kWhです。
運転方法により変動するとは思いますが、試乗した感じに近い値だと思います。
冬場でも5km/kWhくらいの電費が出れば、82kWhのバッテリーを積んでいるので、350-400km程度の遠出は余裕です。
急速充電の受け入れ能力は105kWです。
ほぼテスラ車専用のスーパーチャージャーV3、V4は250kWの出力で爆速充電でき、それに比べれば控えめかもしれません。
しかし、日本に整備されている大多数のCHAdeMO充電器では100kWを超える充電器は稀なので、困ることはないでしょう。
BYD SEALの装備
装備一覧
非常に装備が充実しています。てんこ盛りです。
国産車では高級車にしか装備がないもの、オプション対応となる装備も多いですが、SEALについては、駆動方式が異なるだけで、同じ装備がもれなく付いてきます。
ATTO3、DOLPHINで採用されていた装備もほぼカバーしています。
個人的に特徴的と思う装備にマーカーを色付けしてあります。
装備内容 | SEAL(RWD) | SEAL (AWD) | |
---|---|---|---|
充電・給電装置 | AC充電対応 | 6kW | |
家庭用充電ケーブル(200V) | 付属 | ||
V2L(Vehicle to Load)機能 | 対応 | ||
V2H(Vehicle to Home)機能 | 対応 | ||
安全装置 運転支援装置 | フロントエアバッグ(運転席・助手席) | 装備 | |
フロントサイドエアバッグ(運転席・助手席) | 装備 | ||
カーテンエアバッグ | 装備 | ||
ファーサイドエアバッグ | 装備 | ||
リアサイドエアバッグ(左右席) | 装備 | ||
フロントシートベルトデュアル・ステージ・プリテンショナー(運転席・助手席) | 装備 | ||
リアシートシートベルトプリテンショナー(左右・中央席) | 装備 | ||
シートベルト非着用時警告(全席) | 装備 | ||
ISO-FIXチャイルドシート取付システム | 装備 | ||
イモビライザー | 装備 | ||
BYD E-CALL(事故自動緊急通報装置) | 装備 | ||
BYD アラウンドビュー | 装備 | ||
電子式チャイルドロック | 装備 | ||
インテリジェントパワーブレーキ | 装備 | ||
トラクションコントロールシステム(TCS) | 装備 | ||
エレクトロニックスタビリティコントロール(ESC) | 装備 | ||
ビークルダイナミクスコントロール(VDC) | 装備 | ||
電子制御制動力配分システム(EBD) | 装備 | ||
ヒルスタートホールドコントロール(HHC) | 装備 | ||
オートビークルホールド(AVH) | 装備 | ||
アンチロックブレーキシステム(ABS) | 装備 | ||
タイヤ空気圧モニタリングシステム(TPMS) | 装備 | ||
フロントクロストラフィックブレーキ (FCTB) | 装備 | ||
リアクロストラフィックアラート(RCTA) | 装備 | ||
リアクロストラフィックブレーキ(RCTB) | 装備 | ||
ブラインドスポットインフォメーション(BSD) | 装備 | ||
ドアオープンワーニング(DOW) | 装備 | ||
ハイビームアシストシステム(HMA) | 装備 | ||
ドライバー眠気注意力警告(DAW) | 装備 | ||
幼児置き去り検知(CPD) | 装備 | ||
ヘッドアップディスプレイ(HUD) | 装備 | ||
ペダル踏み間違い時加速抑制装置(AMAP) | 装備 | ||
インテリジェントトルクアダプテーションコントロール(iTAC) | なし | 装備 | |
エクステリア | パノラミックガラスルーフ | 装備 | |
電動格納式ドアハンドル | 装備 | ||
リアウィンドウフィルムアンテナ | 装備 | ||
ワンタッチ開閉式テールゲート | 装備 | ||
ヒーター付き電動格納式ドアミラー | 装備 | ||
リバース連動ドアミラー | 装備 | ||
メモリー機能付きドアミラー | 装備 | ||
挟み込み防止機能付きドアウィンドウ | 装備 | ||
遮熱遮音ペアガラス構造(フロント3面) | 装備 | ||
UVカットガラス(フロント3面) | 装備 | ||
プライバシーガラス付きリアドアウィンドウ | 装備 | ||
デフロスター・デフォッガー機能付きリアウィンドウ | 装備 | ||
インテリア | 多機能ステアリングホイール | 装備 | |
本革ステアリングホイール(ナッパレザー) | 装備 | ||
ステアリングホイールヒーター | 装備 | ||
ステアリング手動4方向調整 | 装備 | ||
10.25インチメーター | 装備 | ||
フロントアームレスト収納スペース | 装備 | ||
本革シート(ナッパレザー) | 装備 | ||
運転席8Wayパワーシート | 装備 | ||
運転席4Wayランバーサポート | 装備 | ||
助手席6Wayパワーシート | 装備 | ||
4:6分割可倒式リアシート | 装備 | ||
シートヒーター(運転席・助手席) | 装備 | ||
シートベンチレーション(運転席・助手席) | 装備 | ||
メモリー機能付きパワーシート(運転席) | 装備 | ||
フロントセンターコンソールカップホルダー | 装備 | ||
リフト式カップホルダー(運転席側) | 装備 | ||
リアセンターアームレスト(カップホルダー付き) | 装備 | ||
自動防眩ルームミラー | 装備 | ||
雨滴感知式ワイパー | 装備 | ||
照明付きバニティーミラー(運転席・助手席) | 装備 | ||
Apple CarPlay | 【要】USB接続 | ||
Android Auto | ワイヤレス可 | ||
15.6インチタッチスクリーン(電動回転式) | 装備 | ||
Dynaudio® Hi-Fiオーディオスピーカー(12個・最大775W) | 装備 | ||
BYDインテリジェント音声制御機能 | 装備 | ||
GPSナビゲーション | 装備 | ||
ストリーミング機能 | 装備 | ||
USBポート前席(Type-A × 1・Type-C × 1) | 装備 | ||
USBポート後席(Type-A × 1・Type-C × 1) | 装備 | ||
4Gインターネット接続 | 装備 | ||
BYDスマホアプリ連携 | 装備 | ||
Over The Air(無線でのソフトウェア更新機能) | 装備 | ||
LED ヘッドライト | 装備 | ||
消灯遅延機能付きオートヘッドライト | 装備 | ||
LEDデイタイムランニングライト | 装備 | ||
LEDリアコンビネーションライト | 装備 | ||
リアフォグライト | 装備 | ||
リアシーケンシャルウィンカー | 装備 | ||
マルチカラーアンビエントライト | 装備 | ||
マップライトリアサイドライト | 装備 | ||
トランクライト | 装備 | ||
キーレスエントリー&スタート | 装備 | ||
NFCカードキー | 装備 | ||
スマホワイヤレス充電(qi)×2 | 装備 | ||
PM2.5空気清浄システム | 装備 | ||
PM2.5高性能フィルター(CN95) | 装備 | ||
マイナスイオン発生機 | 装備 | ||
デュアルゾーン・オートエアコン(ヒートポンプ式) | 装備 | ||
リアセンターベンチレーション | 装備 |
RWDモデルとAWDモデルで唯一装備で異なる、インテリジェントトルクアダプテーションコントロール(iTAC)は、前後のモーターのトルクを瞬時に調整する機能で滑りやすい路面での安定性を向上する機能です。
ガソリン車では、トヨタのE-Four、マツダのi-ACTIV AWDなど各社独自の名称で開発されていて珍しい機能ではなく、AWDの安定走行には必要な機能です。
それのEV版といったところでしょうか。
ペアガラスを装備しているのも贅沢なポイント。雪国など外気との温度差があるところでは結露しやすいのでありがたい。
欲しい装備は、ほぼ網羅
スペック表の確認、試乗をしてみたところで、日産車で装備があって、SEALで装備がないのは、プロパイロットパーキングに相当する、自動駐車システムですね。
好みは分かれますが、技術の蓄積が必要な装備なので、ここは日産のアドバンテージがあるのでしょう。
充電ケーブルが別売の日産に対して、標準で添付されていたり、6kW充電が標準で装備されているのは日産よりもアドバンテージがあります。
※日産LEAFは40kWモデルは6kW充電はオプション設定
V2Lが手頃な価格で導入可能
地味に嬉しいのが、V2Lでしょうか。
V2Lは一言で言うと、車両の走行用バッテリーの電力を100Vのコンセントとして取り出して家電が使える機能。
最近では、ポータブル電源が普及してきましたが、ドライヤーや電気ケトルなどが使えるのは、大型の高級モデル(15-30万円クラス)に限られます。
EVは大容量の走行用バッテリーを積んでいるので、ドライヤーや、電気ケトルなど消費電力が大きい家電も使えます。
V2L機能は車両に内蔵の場合(e-NV200やIONIQ5など)もありますが、ほとんどは、外付けアダプターで対応します。
問題は外付けのV2L機材が巨大すぎることです。
日産車の推奨するニチコンのV2L機材は旅行用のスーツケースくらいの大きさがあり、値段も4.5kW出力で65万円、3kW出力で45万円ほど。
CEV補助金が10~20万円程度出ますが高いですね。
重量も38kgもあるので、これを持ち運ぶくらいなら、高出力のポータブル電源でいい気がします。
一応、3kW出力のものもありますが、こちらも20kgオーバー。
正直、日産のイベントでしか見たことがありません。熊本地震などでは出動したようですが…。
一方で、BYDのV2Lアダプター(ACタイプV2Lアダプター)はEVの充電ケーブルほどの大きさなので、コンパクト。取り出せる電力は1500Wで、ニチコン製の1/3ですが、外出先や、非常電源として使うのであれば十分です。
安くはないですが、4.4万円なら現実的な値段でしょう。
停電していても、事前に車のバッテリーを充電してあれば、冷蔵庫や、携帯の充電、小さめのエアコンなら余裕です。
これにドラム式の延長ケーブルがあれば、災害対策になりますね。
BYD SEALの価格・補助金
2023年のDOLPHINの発売当初までは85万円の満額を支給されていたCEV補助金。
2024年度の補助額は要件が厳しくなり、BYDの車種はいずれも減額されています。予算には限りがあるので、年度末にはもらえない可能性があるので申し込みはお早めに。
車両重量、電費の影響かRWDモデルのほうが補助額が多くなっています。
グレード | BYD SEAL (RWD) | BYD SEAL (AWD) |
---|---|---|
希望小売価格(税込) | ¥5,280,000 | ¥6,050,000 |
CEV補助金 | ¥450,000 | ¥350,000 |
差し引き車両価格 | ¥4,830,000 | ¥5,700,000 |
他車との比較
BYD ATTO3
BYD日本導入1号のATTO3。SUVタイプで広々とした車内が特徴。
試乗時には、ソフトウェアのアップデートが入っておらず、警告音がかなり気になりましたが、今後のアップデートでSEALと同等の警告具合になるようです。
SEALはAWD、RWDの設定で、FWDがありません。
AWDは雪道も安心ですが、RWDは雪道に極めて不向きという事情があります。
その点、ATTO3は、FWDなので、雪道でもよほど無茶しなければ問題はないでしょう。
AWDは不要だけど、スキーにも行きたいし、という方にはいい落とし所と思います。ファミリーで荷物が多い方は、SEALよりもATTO3を選ぶと幸せかも。
ATTO3 | SEAL | SEAL AWD | |
バッテリー容量 | 58.56kWh | 82.56kWh | |
満タン走行距離 | 470km | 640km | 570km |
WTLC電費 | 7.19km/kWh | 6.76km/kWh | 6.06km/kWh |
BYD DOLPHIN
2023年にEV市場を騒がせたDOLPHINです。
コンパクトハッチバックで、日産LEAFにガチンコ対決を挑んだ車です。
SEALは上質の乗り心地と、圧倒的なパワーが魅力ですが、コスパで選ぶならこの車。コンパクトで取り回しがしやすいのもメリット。
DOLPHIN | SEAL | |||
---|---|---|---|---|
DOLPHIN | DOLPHIN Long Range | RWD | AWD | |
全長 | 4290mm | 4,800mm | ||
全幅 | 1770mm | 1,875mm | ||
前高 | 1550mm | 1,460mm | ||
満タン走行距離 | 400km | 476km | 640km | 570km |
WLTC電費 | 8.9km/kWh | 8.13km/kWh | 6.76km/kWh | 6.06km/kWh |
誰が選んでも失敗しにくいEV。
コンパクトでBYDのラインナップの中で、最も電費がよく、EVは初めて、という方が特徴を掴むにもおすすめできるEV。
テスラ モデル3
SEALは「モデル3キラー」として発売したと思われます。
サイズ、スペック、価格帯がちょうど被ります。
テスラ モデル3 | SEAL | ||||
---|---|---|---|---|---|
スタンダードレンジ(RWD) | ロングレンジ(AWD) | パフォーマンス(AWD) | RWD | AWD | |
全長 | 4720mm | 4,800mm | |||
全幅 | 1850mm | 1,875mm | |||
前高 | 1441mm | 1,460mm | |||
満タン走行距離 | 573km | 706km | 610km | 640km | 570km |
バッテリー容量 | 非公表 | 82.56kWh | |||
0-100km加速 | 6.1秒 | 4.4秒 | 3.1秒 | 5.9秒 | 3.8秒 |
WLTC電費 | 8.13km/kWh | 7.75km/kWh | 6.8km/kWh | 6.76km/kWh | 6.06km/kWh |
価格 | 5,313,000円 | 6,219,000円 | 7,259,000円 | 4,830.000円 | 5,700,000円 |
CEV補助金 | -650,000円 | -850,000円 | -650,000円 | -450,000円 | -350,000円 |
実質価格 | 4,663,000円 | 5,3690,00円 | 6,609,000円 | 4,380,000円 | 5,350,000円 |
1000台キャンペーン適用後 | – | 4,050,000円 | 5,020,000円 |
80mmほどSEALのほうが全長が長いですが、ほぼほぼ同じサイズという感じです。
テスラはバッテリー容量が非公表で単純に比較はできません。しかし、満タン距離をWLTCで割るとおおよその容量がでます。
保護容量を含めて、スタンダードレンジで75kWh程度、パフォーマンスで95kwh程度のバッテリー容量であると考えられます。
ディーラーの担当者曰く、モデル3ユーザーからの引き合いが多い、とのこと。
テスラモデル3が欲しかったけど、BYDのSEALも悪くないね、と思ってしまう絶妙な価格設定です。
発売後1000台以内であれば、さらに33万円引き。実質価格は、RWDで405万円、AWDで502万円です。これは悩ましい。
BYD SEALのデメリット
車両の完成度では、文句なしのSEALです。
しかし、懸念事項は車両以外のところにあります。
中国製であるが故の、政治的な問題
これに尽きます。
あまりに高性能な車両が「安すぎる」ために、ヨーロッパやアメリカでは、自国の自動車産業を保護しないと危険だという判断になっています。
そのために、各国でBYDをはじめとする中国製のEVに高額な関税をかけたり、クリーンエネルギー車に交付している補助金の対象から外すという動きがあります。
日本でも、令和5年度までは、BYDの車両にもCEV補助金の満額の85万円が給付されていました。しかし、令和6年度からは大幅に削減されています。
表向きの理由としては、国内に充電器の設置を積極的に行っているか、とか整備士の育成を積極的に行っているか、などという要件がありました。
しかし、実際のところは、貿易問題で、自国の自動車産業保護のためでしょう。
このような、政治的な問題でユーザーにメリットのある制度が変更される可能性があるというのが、懸念事項です。
ただし、EVのメリットは購入時の補助金絡みが多いので、購入した後に補助金が削減されようとすでに持っているユーザーには関係のない話です。割り切って買うのであれば問題ない点かと思います。
したがって、欲しい人はメリットの大きい今のうちに買うのが吉でしょう。
今回お世話になったお店
BYD AUTO NIIGATA
〒950-0872 新潟県新潟市東区牡丹山3丁目2−16